
日本語学校の事務方は、「学生(外国人)の対応」「教員との板挟み」「法務省(入管)への厳格な書類提出」という、独特かつ非常にストレスの多い環境にあります。
また、日本語学校の事務職員は、常にマルチタスクでピリピリしやすい環境です。入管へのデリケートなビザ申請、学生の生活サポート、教員との調整など、そのような職場では、ミスの起こる確率も高くなるのではないでしょうか。
管理をする側は、「もっと緊張感を持って仕事をするように」とプレッシャーをかけてミスを減らそうとすることも行っているところもあるでしょう。
実は、このプレッシャーは、場合によっては逆効果になります。このような職場において必要なのは「心理的安全性(失敗を恐れず発言できる環境)」です。
1「入管書類のミス」の報告遅延
プレッシャーが強い環境では、申請ミスを見つけた時に「怒られるのが怖くて」報告が遅れることがあります。結果、早期の報告であればこんな大きな問題にならなかったのにというような事態が起こりえます。最悪の場合では、交付されるべきCOEが交付されなかったという事態になりえます。
2 属人化
プレッシャーが過度に職員にかかると、目の前の仕事を処理すること(保身)が最優先になります。事務の業務改善を図りたいのに、改善の提案が出にくい職場になりやすく、業務の共有率が低くなりやすくなります。そのため「〇〇さんしかわからないブラックボックス」が生まれる原因になります。
3 教員や学生への「不機嫌の連鎖」
事務職員が笑顔を失うと、学校全体の雰囲気が暗くなります。それが外国人学生や先生方にも伝わり、SNSなどで拡散されることもありえる時代です。
職場における「心理的安全性」とは、誰もが安心して発言や行動が出来る職場環境を指します。
チームや組織において、誰がどのような意見や質問、懸念を伝えても、相手から拒絶されたり罰せられたりしないと信じられる状態です。
そのような職場では、ミスを即座に「すいません、間違えました!」と言えるため、致命傷になる前に全員でカバーできます。
また、現場から「仕組みの改善案」が自発的に生まれる 傾向にあります。例えば、「この作業、Excelの関数やマクロを使えば1時間浮くのでは?」といったアイデアは、萎縮した環境からは生まれません。発言が歓迎される環境だからこそ、業務が自然と効率化していきます。
※「心理的安全性 = 優しくする、甘やかす」ではありません。学校の発展と学生のために、プロとして「お互いに建設的な意見や、耳の痛い事実も、遠慮なく言い合える関係性」を指します。
1.「ミスは仕組みのバグ」というルールにする
ミスをした「人」を責めるのではなく、「なぜそのミスが起きてしまう業務フローになっているのか?」という「仕組み」に目を向ける姿勢をトップが示します。 「人を責めるのではなく、業務フローを見直す」ということです。
2. 「まずは聞く」の徹底(コミュニケーションの改善)
職員が「これ、おかしいと思うんです」「ミスをしてしまいました」と言ってきた際、1秒で「でもさ…」「なんでそうなったの?」と否定・詰問しないこと。まずは「報告してくれてありがとう。気づけてよかった」と受け止めます。
3.アナログな手続きを「仕組み」で減らす
職員の心の余裕を奪っている「無駄な手書き作業」や「過剰な多重チェック」などのアナログ業務を、ITツールの導入やフローの見直しで削り、物理的に笑顔になれる(=心にゆとりを持つ)時間を増やします。
事務職員のパフォーマンスを上げるために、過度なプレッシャーを与えたり、ミスを叱責したりする必要はありません。学校の「仕組み」を変えれば、本来の力を発揮して輝き出す職員はたくさんいます。
事務室に笑顔とゆとりがあれば、学生へのサポートや教員との関係が良くなり、結果として学生からも職員からも「選ばれる日本語学校」になります。
当事務所では、20年以上の事務経験を持つ行政書士が、入管業務の適法性を守りつつ、職員の皆様がゆとりを持って働けるような「事務改善」や「事務のアウトソーシング」のご提案をしています。
業務のブラックボックス化を防ぎ、学校全体の健全な運営を一緒に目指しませんか。まずは、日々の業務の中で感じる小さな違和感や、どこから手をつけていいか分からないといったお悩みでも構いません。どうぞお気軽にご相談ください。
サポート費用については、お話をお伺いして、適正価格にて明確な見積書を作成いたします。